なぜ、お客様が来店されたら「いらっしゃいませ」と声に出してお迎えするのか。
なぜ、近隣店舗の方と廊下ですれ違ったら、「お疲れ様です」と挨拶し合うのか。
「当たり前でしょう」と頭をよぎるのであれば、基本マナーへの不安はない方だと思います。
小売業の中でも、特に接客サービスに従事されている方に向けた研修を担当してきた私。
挨拶をすることに疑問を持つ、という方にはほとんど出会っていません。声の大きさ、表情管理、お辞儀など細かなことを言えば指導すべき点はあるかもしれませんが、基本的に挨拶はするものとして違和感・異論を持っていることは無いようにお見受けします。
しかしながら、実際に「お客様や仲間に挨拶をすることに納得できない」とおっしゃる方に出会ったことがあります。
決して、反抗心といったことではなく、文化的に異なる場所からいらしたスタッフの方でもありません。でも実際にあるのです。
店長やリーダー・トレーナー役の皆さんに指導方法のアドバイスをするときに、このエピソードを添えています。驚かれると同時に、「挨拶こそ違和感はないけれど、やや心当たりがあること」という反応もあります。
「当たり前」「こうするものだから」・・・と一言で片づけるのではなく、指導される側の目線や経験をふまえ、「なぜ必要なのか」を指導者の目線でも、お客様目線でも伝える準備をしておきたいですね。